クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
2、おでこにコツン
数秒の沈黙。

「……よろしく」

私の自己紹介に対し、永遠は素っ気ない挨拶を返すと自席に座ってパソコンを立ち上げた。

いろいろ突っ込まれたらどうしようかと思ったけど……そうだよね。これが永遠だ。

私には関心がない。ひょっとしたら私がずっと避けていたことさえ気づいていないかもしれない。

ホッとしていいはずなのに、何故か胸がチクッと痛んだ。

昨日の夜眠れなくて永遠に会ったらどうしようって……あれだけ何を言うか頭の中でシュミレーションしたのに、考えるだけ時間の無駄だったな。

何やってるんだろう私。

永遠は何も知らないのだ。

私が永遠のことをずっと好きだったことも、私が永遠とあの人のキスを見てしまったことも……。
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