クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
18、永遠の愛を
東京から約15時間の長いフライトを終え、フィレンツェの空港からタクシーに乗り二十分程行くと高級別荘地が見えてきた。

私と永遠が宿泊するホテルもこの別荘地にあるらしい。

木で覆われた道を真っ直ぐ進むと、森の中に十五世紀に建てられた歴史あるホテルが見えた。

「うわあ、綺麗」

優美なその建物を見て私は感嘆の声を上げる。

「貴族の館を改築して出来たホテルらしい。それに、兄貴が言ってたけど、楓さんと一緒にこのホテルに泊まったみたいだよ」

永遠の説明に、胸が熱くなる。

お姉ちゃんが泊まったホテルに泊まるんだ。

そう思うだけでこのホテルが特別なものに思えてくる。

姉の結婚式の次の日、私達は東京に戻って役所に婚姻届を提出した。
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