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12月10日、遼介くんと別れてからもうすぐ2ヶ月になる。

街は来たるクリスマスムードに包まれ、恋人をほしい人たちが積極的に行動していた。

もちろん、遼介くんの周囲でも……。

ライフサイエンス事業部のドア横のコピー機で、会議用資料をコピーしている私。

それが終わり、A4紙の束を抱えて振り向くと、遼介くんと3年後輩の女子社員、平田さんの姿が視界に入った。

自分の席で仕事中の彼に、平田さんが近寄って話しかけているといった様子に見える。

小声の会話はここまで聞こえないが、仕事の話だけでないのは見て分かる。

彼の肩に彼女の手が乗る。

顔を近づけて耳もとでなにかを囁き、クスクスと笑っていて……それ以上見ていられずに、私は視線を逸らして自分のデスクに戻った。

2ヶ月ほど前の別れの後、交際を始めた時と同様に別れた噂もあっという間に社内に広まった。

なぜ別れたのか、どちらから別れ話を持ち出したのかと、容赦ない質問が投げかけられ、答えに困る私に代わり、遼介くんが振られたのは自分で性格の不一致が原因だと笑顔で説明していた。

違うのに……どちらかというと、偽の恋人関係を解消させられたのは私の方なのに……。

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