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遼介くんと本物の恋人になって、もうすぐ3ヶ月になる。

3月初旬の風はまだ冷たくても、マンション横の桜の蕾は膨らみかけて、開花を楽しみに待つ日々だ。

今日は月曜日で、マンションから遼介くんと並んで出社する。というのは、土日、彼がうちに泊まったからだ。

週末はデートをして、一緒に料理を作って食べて、夜はベッドで彼の腕の中。

交際は順調で毎日が華やいでいるけれど、今朝は少し寝不足であくびをしてしまう。

昨夜は3回戦にまで突入してしまい、なかなか寝かせてもらえなかったから……。

会社までの徒歩15分の道のりの会話は、部署移動についてだった。

春は移動の季節。私たちは入社以来、同じ部署に居続けていて、そろそろ移動辞令が下されそうな気がしている。

社屋前の赤信号で足を止めた彼が言う。

「俺、海外出張がない部署は嫌だな。旅行とか好きなんだよね。移動するとしても、他の事業部にしてもらいたい」

月に1、2度は海外に行く彼。
変化の少ない仕事に慣れている私には、それが大変そうに思えるのだが、彼は楽しいらしい。

そのアクティブさに感化され、私も自分の世界を広げたいと思うようになっていた。

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