◇◇◇

土曜日、憎らしいほどに晴れ渡る空を、自宅の窓から見上げて溜息をついていた。

雨だったら、遊園地デートは中止になったかもしれないのに……。

大会議室でデートの約束をさせられてしまったのは、3日前のこと。

その後、何度も断ろうと試みたのに上手くいかなかった。

仕事中の彼は忙しそうで話しかけられず、朝や帰り、昼休み中のどこかで彼を捕まえて話をしようと思っても、人気者の彼の周囲にはすぐに人が集まってしまうので、近づくのも難しい。

それで、2日前の夜にメールを送ったのだけれど……。

今まで不必要だった横山くんの私的な連絡先を、今回のことで手に入れることとなった。

というのは、携帯番号とアドレスがメモされ、『連絡して』と書かれた付箋が、私のデスクにペタリと貼られていたからだ。

親しげな行動は取りたくなかったが仕方なく、遊園地の件について相談があるとメールを送った。

すると返ってきたのは、こんな文章。

『土曜の10時に紗姫の家まで車で迎えに行く。
キャンセルは受け付けない。以上』

断りを入れる前に先にダメだと言われてしまい、困り果てた私はその後、桃ちゃんに電話で泣きついた。

断れないから、どうか一緒に付いて来てほしいと。

大会議室で怒る姿を見てしまった後なので、面倒臭いことを頼むなと叱られることも覚悟していた。

でも桃ちゃんは少し考えてから『紗姫にはかなり難題だもんね。いいよ、一緒に行ってあげる』と嬉しい言葉を言ってくれた。

それで幾らか不安は軽減したのだが……物事はそう上手くは進まなかった。

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