幸せに・・・なりたい。

**別れ


「嫌よ!史人、愛してるの。
史人以外、もう愛せない。
私も、そのありあさんの
面倒を一緒に見るから。
私も日本に連れて行って。」
と、言った。

まったく、面倒くさいな。
もう、お前には用はないし
俺は、愛浬亜だけで、いいんだよ。
と、心の中で思いながら

「イザベル、良く聞いて
愛浬亜は、普通の状態じゃないんだ。
高校の入学式でも、
倒れて意識をなくしたんだ。

何度も、何度も倒れていたら
脳にも良くない。
俺の両親でも、ダメなんだから
イザベルを受けいれることもない。

日本に帰ったら、
俺は、親父の病院勤務と
愛浬亜に付きっきりになるんだ。

イザベルが日本にきても
まったく、相手する暇ないんだ。
だから、イザベルは、
こっちで
幸せになった方がいい。」
と、言った。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

イザベルは、もう返す言葉が
見つからなかった。

初めは、高校生位に
史人に恋愛感情があるとは
思ってなかったが
話をする間に
史人は、その子を愛しているのが
伝わってきた。

私は、もう要らないんだ。
あんなに愛しあっていたのに。
史人との結婚だけを夢みてたのに。

イザベルの心は、崩れそうだった。

史人は、
「すまない。」
と、言って立ち去った。

イザベルは、
いつまでも席をたてずにいた。


史人は、病院側に話をしたが
中々、直ぐに受諾されなかった。
これでも史人は、優秀な外科医で
手術の予約がかなり先まで入っていて
それをほって帰れない状態だった。

結局、史人が日本に帰国したのは、
愛浬亜が、二年生になってからだった。

史人は、忙しい間に時間を
見つけては日本に戻り
愛浬亜の様子を見た。
だが愛浬亜は、
綾には、なついているのに
俺には、まるっきり慣れなくて
イライラしていた。

その上、親父と綾から
「無闇に愛浬亜に近づくな。」
と、言われたりした。
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