僕達が中学に入学する頃には、
アームストロングの完成時期が噂され始めた。

「日比野、またそんなのばっか読んで」

そう言いながら、僕が読んでいたアームストロングの記事を誰かが取り上げた。
同級生のなお。
智美と僕を何かとくっつけようとするお節介なやつ。

中学に進学してからすっかり垢抜けてしまい、僕と一緒にいる事が不自然な程派手な゛不良生徒゛っていうやつだ。
髪を茶髪に染め、化粧をしている。

なおは、小学校の高学年にこの街に転向してきた。
元々活発で天真爛漫な性格ではあったが、ここまでの変化には当初驚いた覚えがある。

「おい、なおみ。何してんだよ、行こうぜ」

なおにお似合いな派手な㊚連中が僕達を取り巻く。
中の一人がアームストロングのチラシをなおから奪うと、少しだけ目を通すと何だこれって少し馬鹿にした様に笑って僕に放り投げた。

「日比野、あんたも行く?」

なおが僕に尋ねるが、周りの誰かが
よせよ、こんな奴と一言。
なおの手を引いて歩いて行った。
なおは手を引かれながら、ごめんと僕に手でジェスチャーした。

僕はまた、アームストロングの記事に視線を戻した。
僕はどうしてもアームストロングの搭乗員になりたいと強く思った。

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