四百年の誓い
忍び寄る黒影
***


 七月の三連休。


 美月姫の父親の会社では、毎年恒例の夏祭りが開催される。


 本社脇にある会社所有の緑地を利用して、縁日や屋台が多数出店。


 そこでは社員の家族が大勢、ボランティアとして協力することになっていた。


 この年も美月姫は帰省し、浴衣姿で縁日のお手伝い。


 「いらっしゃいませー。キャラクター袋入りですよ」


 同世代の顔見知りの子たちと一緒に、わたあめ売りを担当していた。


 この日は天候にも恵まれ、夏祭りは例年以上のお客さんで賑わい。


 わたあめは子供たちに喜ばれ、飛ぶように売れた。


 美月姫は夢中になって売り子として働き、お祭りが終わる頃にはくたくただった。


 それでも売り上げが過去最高と聞くと、疲れも一気に吹き飛んだ。
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