四百年の誓い
藍色の果てに
***


 「今回は……水ようかんセット」


 事実上のお見合いの席の後。


 美月姫の自宅には絶え間なく、京からの贈り物が届けられるようになった。


 両親の好きなお菓子やフルーツなどのセットが、宅配便で。


 「次はいつこちらへいらっしゃるの?」


 まめな京を両親もすっかり気に入ってしまい、交際を推奨する有様。


 あの人は表裏があるから騙されないで! 


 美月姫は両親に訴えたいところだが。


 優雅との交際を黙っていてやるから、表向きは黙って自身と「結婚を前提とした」交際中であると装え、と彼に強要されている。


 背後にはもちろん、丸山乱雪の意向が。


 「ら、来週って言ってた」


 彼はわざわざ北海道まで美月姫に会いに来る。


 誠実な交際相手を装って。
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