部長の溺愛に困惑しています。
知らない世界

密室

カチカチ…

パチ…



今日もオフィスではパソコンのキーを叩く音と、社員達の雑談、資料をめくる音が聞こえて来る。

私はその中の隅の方にかろうじて存在しながら、今日もいつものように掃除をしていた。


あれから数週間が経ち、私の日常は特に変わらないまま過ぎている。

変わったことといえば…






「北山」

「はい…?」


資料を片手にして私に近づいて来る部長は、私の名前を呼ぶとそのまま手招きしてオフィスから出て行く。

若干高まる気持ちを隠しつつ後を追うと、部長は資料室に入って行った。
< 183 / 329 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop