悲しみの舞華(まいはな)
仲間



私は、未来達と楽しい時間を
過ごしすぎて忘れていた。



地獄の時間を。



ある日、未来が訊いてきた。



「クーちゃん、なんであの時自殺しようとしたの?」



「大切なものがなくなったのと、全てが嫌になったから、かな…」



「大切なもの?」



「前に言った、猫のクゥちゃんだよ」



「じゃぁ、全てが嫌になったってのは?」



「未来は、本当のこと言っても私のことを裏切り者扱いしない?」



「もちろん!」



「あのね…。私は、『龍道』の元姫だった」



「あの全国No.1の?」



「うん」



「でも、なんでクーちゃんは
今姫じゃないの?」



「それは…現姫の策略によって、裏切り者にされたから」



私は裏切り者にされた日のことを全て話した。



そしたら、未来は「クーちゃん、大丈夫だよ僕は裏切らない!クーちゃんを守るからね!」



その言葉が私に光をくれた。



「未来、ありがとう」



今きっと私、



心から笑えてる


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