追いかけっこが、終わるまで。
8.エピローグ


あの日からちゃんと付き合いはじめて、改めて感じること。
光輝くんは、やっぱりあの長谷川先輩だ。気ままで自由。



忙しかったから代休が取れると光輝くんに言うと、いいな、何するの?と聞かれた。

「何も考えてないけど、模様替えの続きでもしようかな」

「せっかく平日に休むのに?」

「もったいない?だったら平日休みの友達誘ってどこかに行こうかなあ」

どこかに行きたいなら、俺でもいい?休みとるから一緒に行こう、と気軽に言う。



「そんなに簡単に休めるの?」

「やろうと思えばできる。先に予定を入れちゃえばいいんだよ。有給休暇あるし」

「あのね、休みが2日とれるんだけど、2日はさすがに無理だよね?」

ダメ元で言ってみた。できたりして、この人。



「連日?来週?」

「2日連続なら、もうちょっと先になると思う。担当の仕事調整し直すから」

「2日か。休めそうな日決めて教えて。どうにかするよ」

2人とも会社に行かないとわからないこともあるので、週明け調整することに決めて。



とりあえず行きたいところある?泊まりだと速人の車借りるの無理だな、実家の取ってくるか、と話が進んでいく。

嬉しくなって色々アイデアを出し合い、ウキウキと月曜を迎え、あっという間に日程と行き先が決まった。



旅行前日の土曜は、残った仕事を片付けるからと、結局光輝くんは出社したらしかった。

2泊3日の旅行は、結局神社仏閣巡りとなり、私も運転を少しは代わりながら、相当な距離を走り倒した。

2人とも日本の歴史を相当に忘れてるから、復習して披露し合ったりして。

光輝くんはやっぱり建築物が好きみたいだし、私は細かい装飾の方が気になったので、はぐれたこともあったんだけど。

そんなトラブルも乗り越えて、ヘトヘトになるまで遊んだ。

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