サヨナラケイジ
1、
「寝不足・・・・・・」
そう言って歩く私に、
「うそつけ。大イビキで寝てたぞ」
と、前を歩く結城が言う。
今日も快晴で、朝の光にセミの声がキツい。
月曜日の朝だった。
あれから、1週間が過ぎていた。
あいかわらず結城は寝泊りしているが、それにも慣れてきていた。
捜査は進展しているのかしていないのか、結城がなにも教えてくれないので、私にはわからない。
江梨子はまだ行方不明だし、さすがのクラスメイトも連続誘拐事件と関連づけて考えだしているよう。
身代金の要求がないことから、誘拐ではなく拉致じゃないか、という意見も増えてきているこのごろ。
それまで一緒だった友達がいなくなっても、こうして日常が過ぎてゆくことに不思議な気分。
友季子は眠そうな顔をしてついてきている。
ほうっておくと、そのまま寝てしまいそうなので気が気でない。
そう、つまりはいつもの朝。
と、歩く結城の携帯が鳴った。
「寝不足・・・・・・」
そう言って歩く私に、
「うそつけ。大イビキで寝てたぞ」
と、前を歩く結城が言う。
今日も快晴で、朝の光にセミの声がキツい。
月曜日の朝だった。
あれから、1週間が過ぎていた。
あいかわらず結城は寝泊りしているが、それにも慣れてきていた。
捜査は進展しているのかしていないのか、結城がなにも教えてくれないので、私にはわからない。
江梨子はまだ行方不明だし、さすがのクラスメイトも連続誘拐事件と関連づけて考えだしているよう。
身代金の要求がないことから、誘拐ではなく拉致じゃないか、という意見も増えてきているこのごろ。
それまで一緒だった友達がいなくなっても、こうして日常が過ぎてゆくことに不思議な気分。
友季子は眠そうな顔をしてついてきている。
ほうっておくと、そのまま寝てしまいそうなので気が気でない。
そう、つまりはいつもの朝。
と、歩く結城の携帯が鳴った。