愛しのカレはV(ヴィジュアル)系




「わぁ…今日のもおいしそうやなぁ。
ヅラちゃん、ほんまにどうもありがとう。
……あれ、リクのは違うんやな?」

「はい、リクさんはいつもお野菜とお魚が多かったので、もしかしたらお肉はあまりお好きじゃないのかなと思いまして…」

「ヅラちゃん、鋭いな!ビンゴや!
リクは肉類はあんまり好きやないねん。な!」

「……まぁな。」

リクさん…あんまり気に入らなかったのかな。
キースさんみたいには喜んでくれてない。
リクさんは自炊してるみたいだし、自分で作れるから、他人の作ったものはあんまり気に入らないのかもしれないね。
リクさんなりのこだわりみたいなものがあるのかも…



(でも、だったら、なぜ、今回は私にお弁当を頼んだりしたのかな?)



リクさんは黙々とお弁当を口に運ぶ。
おいしいともまずいとも言わない。



「そういえば、リク…引っ越しの準備はどうなん?」

「もうほとんど済んだ。」

「ほんまに手伝いに行かなくて良いのか?」

「うん、大丈夫。
そんなにたいした荷物はないから。」

へぇ、リクさん、引っ越すんだ…
あ、もしかしたら、それでお弁当を頼んだってこと…?
調理器具とか、全部箱詰めしちゃったとか?



「リクさん、引っ越しされるんですか?」

「うん、まぁな。」

「何か手伝うことがあったら言って下さいね!
璃愛は整理整頓が得意なんですよ。
そういうバイトをしてるくらいだし。」

「ありがとう。でも、荷物がそんなにないから大丈夫だ。」

「……そうですか。」

さゆみはがっくりしてたけど…さすがにそれは無理だと思うよ。
いくらハイキング同好会で親しくしてもらってるとはいえ、自宅を教えるのはいやだよね、きっと…


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