それでも僕が憶えているから



《4》


あれは何だったんだろう。

いくら考えても答えは見つからず、悶々としたまま一夜が明けた。

翌日からはテスト期間で、学校が午前のみになった。
そのため蒼ちゃんと顔を合わせることはなく、そのまま試験休みを迎えた。

せっかくテストから解放されたものの出かける気になれず、自分の部屋で黙々と、ブレスレットを作りながら過ごした。

そうしているうちに、自分なりにではあるけれど、あの日のことを徐々に整理できてきた。


……たぶん、蒼ちゃんにとってあの手紙はすごく大切なものだったのだ。

なのにわたしがすぐに返さなかったから、怒ってあんな態度になったのだろう。

もしかしたらもう嫌われたのかもしれない。せっかく友達になれたのに……。

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