空の下で
2章

柚姫side

「おはようございます!」


警備の人に朝から気持ちよく挨拶された。


今日は病み上がり初出勤……って行っても、今日がほぼ初めての仕事の日なんだけどね……


「あ、柚姫!!大丈夫??」


「ごめんね……その……体調悪くて……ましになったから!!」


「あー、うんうん、わかってるよー」


棒読みなのわかってますよ……


ってか、なんか地味にさっきから手をつかまれて体を押されてるって思ったら……


たしかここ、翔さんいるよね?


「ちょっちょーっと!!雪!?」


「わかるでしょ?か・け・る・さ・ま の所よ?」


うわーやられたァァー!!!


翔さんとか余計にやだしー……。


「お、これは柚姫か?」


返事しないままぼーっとしてると


「はーい!柚姫強制連行しましたぁー!」


と大きな声で……


「ちょっ!!なんで言うのよ、!」


どうしよう……


いやっていうか、診察はやってる側でもあるし、子供の時にもうなれたから大丈夫なんだけど……


恥ずかしいよ……


「柚姫?その椅子座って?」


ドアが開けられてなり、座らされる。


「ちょっと服失礼……」


慎重に丁寧に音を聞いてくれる……


恥ずかしすぎる……やだ……


「息止めてるでしょ?わかるよ俺には」


「ひぃぃぃ!」


あまりの威圧感に負けた自分は素直に診察を受けた。
< 37 / 128 >

この作品をシェア

pagetop