レンタル彼氏
いざ!出発!



あたしは沖縄の旅行ブックを手に
行きたい場所をチョイスする。


華子がダイビングか
シュノーケル体験は
絶対オススメ!と言うので
半日はそこに行けたらな
なんて思っている。


主任とどこ行く?と言う話し合いはない。


当日行きたいところに
行こう!そういう事になってるだけ。


「トントン拍子に上手くいったわね
まさかあの人と旅行に行くなんてさぁ」


「美奈先輩のおかげもあるけどね
ただいつバラされるか
ドキドキの毎日よ」


「神崎さんって 竹を割ったような
性格だけど いい人だよね」


「うん 助かってる
仕事もプライベートも」


「あれ?あたしが何?
あたしの悪口?」


わっ!!!いつの間にか美奈先輩が
あたしたちのところに来ていたようだ。


「悪口じゃなくて
いい人だって話してました」


「ほんとっ?まぁ
華子ちゃーんいい子いい子」


小さい子を褒めるように
華子の頭をさわる。


そして
「もうすぐだね 楽しみすぎて
寝られない毎日じゃないの?
小さい頃よくあるじゃん!
遠足前日に熱を出すとか
まさにそれタイプだよね」


「大丈夫!熱が出ても
這ってでも行きますから」
と笑うあたし。


「実はここだけの話
あたし2日目の25日が
誕生日なんです!
人生でこんなに幸せな誕生日は
ありませんよぉ〜
一緒に過ごせるとかぁ」


「えっ 誕生日?
いいじゃん!何か買ってもらいな」


「そこまでは・・・
望んでませんよぉ
だから内緒にしててください」


美奈先輩に内緒は通じないかも
だけど主任がそこは
「なんでオレがそこまで
しないといけないの?」って
言うに違いない。


もし買ってくれてたら
プラス料金になってたりして(笑)


あたしの口からは言わない事にする。




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