ケンショウ学級
四時間目:ゲシュタルトの崩壊

『ゲシュタルトの崩壊』


ゲシュタルト崩壊とは人間の認知における現象の1つである。

ある、全体性を持ったまとまりのある構造(例えば「漢字」、「記号」、「顔」、「模様」など、ゲシュタルト)を見つめ続けると次第に、まとまっていた構造が崩れていき個々の構成部位に別れて認知をしてしまうこと。


試しに、以下の文字列をじっと見つめて欲しい。





ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ










これは平仮名の「ぬ」が並んでいるだけであるが、見つめていると嫌悪感の様な、目眩のような感覚を覚えたかもしれない。

それは、この「ぬ」を1つの文字としてのまとまった構造ではなく。

「ぬ」というたった2本の曲線で描かれた様々な図形の集合体を、脳が勝手にバラバラに構造を分けてしまい「ぬ」という全体性を認識することが一時的に困難になってしまったことによるショック状態といえる。


身近な所では漢字の学習で同じ文字を書き続けた時などに起こることがあるが、もし、自分の顔を見つづけゲシュタルトが崩壊したら。

その鏡に写る構造が分解された人物は、いや、物はいったい何になるのだろうか?












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