夜明けの恋人。
色を失った世界
ーーーー


「ねぇ、夜見さん

ちょっといいかな?」



桂木 千尋…だよね

東雲がいないせいかいつもより
声のトーンが低い


けど相変わらず高い声この声は
桂木 千尋、彼女だろう


「…なに?」



「いいから来て?」


グッー


桂木 千尋はあたしの手を
無理矢理掴んで教室から引っ張りだした


そして

あたしを引っ張ってどこかに
連れて行こうとしている




どこに行くのかを
聞く力すらでない


ばかばかしい…


もしかして
いじめとか?

もう慣れてるし…


大丈夫だよね?



でもなんだろう…

この変な胸騒ぎは…


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