溺れる恋は藁をも掴む
セフレ?
 牧瀬晶(まきせ あきら)
通称アキ

 アキと私は高校の同級生。


 アキの身長はさほど高い方ではない。
細身で制服姿を爽やかに魅せる、甘い感じのイケメン。

 カッコイイよりカワイイタイプだ。

 優しい瞳の奥に何かを秘めているような、ミステリアスな雰囲気も醸し出している。

 どことなく影のあるイメージ。

 またそんなところが、女子からの人気を集め、よく呼び出されて告白されていたが、彼女は作らない主義を通した。

 「ごめんね。
俺、ホモじゃないんだけど、今、女はいいやって気分なんだ!」

 振り文句はいつも同じ。

 女と居るより男友達を選ぶ。

 学校の休みの日は、ファーストフード店でバイトをしていた。

 何度かアキのバイト先に友達と寄った事もある。

 バイト先の制服も似合っていて、アキ目当てのお客も居ただろうなぁ……?と思わせる程、爽やかな営業スマイルで働いていた。


 『なんでバイトしているの?』と聞いたら……

 「金が一番信用出来るから」とクールに返された事もあった。




 アキは誰とでも気軽に話す、気さくな性格でクラスの人気者だった。


 私とは特別仲が良かったわけでもなく、ただのクラスメートの関係。


 そんなアキと再会するまで、5年の歳月が過ぎていた。

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