シンデレラは恋に臆病
「でも……それにしたってこれは高価すぎて……」

未だに指輪を見て戸惑っている真優を見ていると、凄くいい家で育ったんだと思った。

普通の女なら指輪を見てただ喜ぶのに……彼女の場合は俺のお金の心配をしている。

買ってもらって当然と思っていない。

そんな彼女だから余計に買ってやりたいと思うのだが……。

「そんなに高くないよ。うちの車に比べたら安いし。それとも、この程度の出費で俺が路頭に迷うとでも?」

少し意地悪く真優に聞くと、彼女はブンブンと頭を振った。

「いいえ。でも……悪くって」

「謙虚な真優も好きだけど、俺は真優が指輪を見て笑う姿が見たいな。指輪嬉しくない?」

俺がわざと落胆したような顔で聞くと、真優は慌てて俺の腕を掴む。
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