はじまりはミステイク
❤︎友達以上、恋人未満



「あー緊張するー」


デート当日、朝の10時半集合予定。


待ち合わせの時間より少し早めに着いた私。落ち着かず、その場をウロウロしてばかり。


「……デートなんて初めてだし、慣れてないからだよ」


なんて、独り言も言いながら。


あの日から昨日まで、藤山とラインでデートの日程を練った。と言っても、どこに何時集合のみしか会話してないけどね。


初デートでここに行ったら失敗する!なんて雑誌で勉強までしちゃった私、無駄な知識を頭に詰め込んだ。


って、このデートを成功させようとしてるようなものじゃん。


…………また考える、このまま藤山と付き合ってていいのかな、と。


「おーい」


すると、隣から私へ話しかけている声が聞こえた。すぐさま隣を見る。


「君、この仕事キョーミない?」


知らんおじさんから話しかけられていた。おじさんが持っている紙には……


「キョーミないです」



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