きみのためのプレゼント
自分のためのプレゼント
人は、ダメだと言われるとどうして、それを欲してしまうのだろう。君から離れると言われ、納得したはずなのに、私の目はいつも翔平を追っている。


あっと言う間に、夏休みが終わり、二学期が始まった。私は、新学期までになんとか車椅子を一人で自由自在に操られるくらい、夏休み猛練習を重ねた。


だから、もう翔平に迎えに来てもらわなくても、一人で登下校も出来る。だけど、翔平の送り迎えがないのはやっぱり寂しい。


「さあちゃん、また見てるー!本当にじれったいよね。そんな約束しなくても二人は両思いなのに」


「いいのよ。翔平が決めたことなんだから、私は待つの。それにちょっと切ないけれど、片思いの楽しさも味わってるよ」


今までは、学校に来るというよりは、どちらかというと陸上をやるという目的で来ていた。タイムを少しでも短くする。朝から帰りまで、私の頭の中を占めていたものはそれだけ。


用事で話しかけられると、それに答えることも億劫で他人とは距離を置き、楽しいとも思えなかった学校生活。


それが一気に変わった。学校に来れば、ハルと話せる。ハルと話していたら、会話に入ってくる人たちもいて、何人かとは、連絡先交換もした。

もちろん、クラス内にも私のことをいいとは思わない人たちもいる。特にハルがいたグループの人たちはそう。


だけど、それも一つの考え方だと関わることはしないけれど、受け入れている。
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