腹黒エリートが甘くてズルいんです
ふと目が覚めて、大好きな担任の先生がいないことに不安を感じ、その姿を探し『先生の部屋』に来てみた、うなちゃんはきっと賢い。

お昼寝の部屋では、子供達の呼吸が止まっていないかチェックしつつ製作物を作ったりしていると言っていたので、うまくさっきの追いかけてきた先生の目から漏れてしまったのかもしれない。


一般的に見ると、お昼寝の部屋から一人で勝手に抜け出すうなちゃんは悪い子なのかもしれないけど、あたしには担任の知子先生が大好きな賢い子に感じられた。


ああ、かわいかったなぁ。

なにこの久々に癒される感じ。あたし、最近荒んでいたのかもしれないな。なんて。


さっきのうなちゃんの色素の薄い柔らかな髪の毛や柔らかそうな頬を思い出しながら、温かい気持ちになる。


そのあとも、主任さんや知子先生と雑談をして、こじか保育園をあとにする。


もうすぐ起きておやつを食べるであろう子供達の姿を想像しながらの帰路は中々に新鮮で楽しかった。
< 103 / 227 >

この作品をシェア

pagetop