地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
番外編ー陽平sideー



俺には幼い時に恋をした年上のお姉ちゃんをずっと忘れられずにいたーーー


親父の転勤で幼い時に引っ越しをして出会ったのは玲美と言う名前のお姉ちゃん。
近所の公園で姉貴と遊んでいる時に俺達に話しかけてきてくれて一緒に遊んでくれた。


そのお姉ちゃんと遊ぶのが嬉しくて、俺はお姉ちゃんに会いたくて毎日公園に行っていた。


だけど……また親父の転勤が決まり、俺達はまた引っ越しをする事になった。


その時だけはお姉ちゃんと離れたくないと何度も思ったが、別れを告げることもなく引っ越してしまった。


それから俺が小学生になった時に、お姉ちゃんに恋をしていたんだと知って、俺にとってあのお姉ちゃんは初恋だった。


勿論、彼女も何人か出来た。
自分でも自覚してるくらい俺はモテていた。
だけど本気になれなくて長続きはせず、それからは特定な女は作らずに、女遊びをしていた。
でも何故か初恋のお姉ちゃんの笑顔が浮かび、ずっと忘れられなかった。
大学に行って就職活動をする時に、今でも忘れられずにいるあのお姉ちゃんにもう一度会いたいと思う気持ちで、お姉ちゃんが住んでいた場所の近くに就職をした。


そして入社して直に、運命の再会を果たした。


まさか同じ会社で働けるなんて奇跡なんじゃないかって思った。


ずっと会いたかった人は綺麗な姿になっていて、だけど昔の面影も残っていたから直にわかった。


その瞬間に昔抱いた恋心が溢れそうになった。
あの時の感情を思い出し、俺の心臓が煩くなる。
今まで付き合った彼女にも、遊んだ女にもこんな感情は感じた事はなかった。


だけどお姉ちゃんは、玲美は、既に違う誰かを見ていて、その相手は同じ部署の上司で既婚者だった。


愛しそうに見つめるその目をみて嫉妬というのを初めて知った。



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