夫婦・・として

☆☆結斗


次の日の夕方
やはり、親父は来た。

いつものように話をしていたら
瞳子さんが、仕事終わりにやってきて
俺と鈴華は、
「飲物を買ってくるから待っていて」
と、伝えて病室をでた。

二人を見届けてから、
瞳子は
「明日は退院ですね。
利き手を固定してますから
不便だと思います。
お困りな事が、ありましたら
鈴華を呼んで下さい。」
と、言うと
「えっ、あっ、はい。」
と、暁斗。

「佐原さん、どうかされましたか?」
「えっ、いやなんでも・・
 ‥‥あ~‥‥明日から、もうあなたに
    ‥‥‥‥‥会えない‥‥
    えっ、いや、俺は、何を‥‥」
と、暁斗は自分の言葉に驚いていた。

「あの‥‥それは‥‥
  どういう、意味ですか?」
「すみません。
突然、変な事を。
自分でも、わからないんです。
ただ、あなたをもっとみたい
そばにいたい·····
そう····思って·····しまい····
ついつい、病院にも毎日来てしまい
あっ、もちろん結斗に
今まで、悪かったという気持ちも
ちゃんとあります。」
と、言うから
「うふふっ、わかってます。
結斗君が、うちの病院に運ばれた日の
貴方の剣幕は凄かったから
結斗君を心配されたからでしょう。
それと・・・
正直、私もあなたをもっと
知りたい?なぜか、そう思っています。」
と、告げた。

「なら、俺の退院祝いを
この金曜日にして下さい。
土、日は、皆お休みだから。」
と、結斗。
「うん、そうしよう。」
と、鈴華。
「「なっ、えっ、あなた達!・お前達!」」
と、瞳子と暁斗は、
結斗と鈴華が、話を聞いていたことに
驚いたのと、恥ずかしかった。

「「いいでしょう?
   瞳子さん・ママ?」」
と、言われて
「まったく、わかりました。」
と、瞳子は三人の顔を見て言った。

暁斗も嬉しそうに瞳子に微笑んだ。
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