SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


……それに、なに……


体の内側から溢れ出してくるナニカ。

ブレない、揺るがないものが体の真ん中にあって、その周りを根拠のない、自信のようなものがうごめいている……


「 ようやく目覚めたようだな。俺はここの指揮官、一ノ瀬徹也だ 」


少し白髪の混じった険しい顔の男が近づく。

男からタバコのにおいと、若干の張り詰めた緊張感のようなものを感じた。

複雑な感情が伝わってくる……

痛くて、重くて、激しい……


「 ハア~イ♪ ナイスチュ~ミ~チュ~!」


いきなり黒人の男が現れて、体がビクッと反応する。


……あ、ちがう


……この人、日本人だ。



「 お加減イカガ? 心配するな? 傷の方はオレがちゃ~んと治しといてやったからな? まったく、大変だったんだぞお、治すの~ 」


男は丸めた手をあごにあててニッと微笑んだ。
< 49 / 795 >

この作品をシェア

pagetop