SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし

◇守るべきもの

————————————————
————————————————


「一体、何がどうなっているんだ!」


一ノ瀬徹也は相次ぐ事態に紛糾していた。

しばらく穏やかだったD.S.Pが突如事件に追われている。

能力者による複数の犯罪……

解決するも、またすぐに事件は湧き起こる。

しかも——、


「おいっ! 透っ! 薫っ!」


合間を縫い駆けつけた医務室。

目の前には透と薫が虚ろな顔で立っている。


「何故だ! 何故こんな事を!」


二人は先程ここへ連れて来られた。

毒薬を呑み、危篤状態となった天使美空と共に……


「答えろ! 何故毒なんか呑ませたんだ!」


怒鳴り声が医務室に響く……

すると二人は気だるそうに一ノ瀬を見た。


「何故って、決まってるだろそんなもん」

「あいつはお母さんを殺した犯人……報いを受けるのは当然でしょ」


「……っ、お前たち!」


「だいたい、親父も親父だろ」

「だよね、あいつがBlue dollだったって、そんな大事なこと黙ってるなんて。酷いを通り越して呆れて物も言えないわ!」


「……っ、」
< 706 / 795 >

この作品をシェア

pagetop