狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
8 夜のオフィス
ここは深夜のオフィス。

ガターーンッ‼

「きゃっ」
突然、私はデスクの上に組敷かれた。
バラバラと書類が床に散らばる。

「カ、カチョー…一体何を?」
彼の顔が残忍に歪んだ。

「今日君は、先週と同じミスをした。
管理職として赦しがたいコトだ。
これはその……お仕置きだよ」
「‼」

彼は私を押さえつけると、素早くブラウスの胸元に手を掛けた。

慣れた手付きで器用にボタンを外していく…

彼に拘束された私は必死で叫んだ。

「ひ、人を……呼びますよ!こんなコトして…貴方の立場がどうなるか…」

すると彼は私を見下ろし、憐れむような嘲笑を向けた。

「フン、無駄だよ。
ここに2人きりしかいない事はちゃんと確かめてある。
この俺が、そんな抜けたマネすると思うかい?」
 
「ゆ、許して……」
懇願する私。

と、突然。
 
彼は慈しむように眼を細め、悲しげに私を見下ろした。

「君の気持ちは分かってる」
「え?」


「君は本当は…俺のコトが好きなんだ…」
「⁉」

そして彼は
まるで捕らえた獲物の徴(しるし)のように
私の首筋にキスを落とした___



んな…アホな……
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