初めに声をかけたのは、あたしからだというのは、認める。

だって、あまりにもスーツ姿がもったいなかったのよ!

あたしは首都圏にある某大手紳士服チェーンで販売のパートをしてる。

趣味として、市民オーケストラでビオラを弾いてる。(ヴァイオリンよりひと回り大きいやつね。“ヴァイオリン”というなら、“ヴィオラ”と言うべきなんだろうけど、むず痒いので、“ビオラ”と呼ばせてください。)

ちなみに去年コントラバス、略してコンバスの彼と別れてから、恋愛はしばらくお休み中。

さて、その市民オケのアンサンブルコンサート本番前の練習室にて、あまりにもスーツ姿が惜しい男の子を発見したのが、そもそもの始まりだった。