どうしてほしいの、この僕に
 彼の動きが一段と激しくなり、快感の高みを漂う私は彼からもたらせる甘美な刺激で我を忘れた。
「っ……は、もう、イくっ……!」
 ほぼ同時に私たちは果てた。
 全身のたかぶりが宙に放り出されたかと思うと、まぶたの奥で弾けて飛散する。
「好きだよ。何より一番、未莉が」
 意識が朦朧とする中、遠くのほうから優輝の声が聞こえた気がした。
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