【BL】愛なんていらない
知らなくてもいいキモチ
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン

「はぁぁぁ...あっちぃぃ」

屋上で大の字になって寝転がると桜の花びらが風にのってやってきたのがもう遠い昔のように感じる

今はうるさい蝉の声と生暖かい風が頬を撫でてくる

こんな最悪な昼休みなんて冗談じゃない

「遥斗ぉぉーアイス買ってくれぇぇ」

寝ている俺の隣で弁当を食ってるのが俺の友達の小野 遥斗(オノ ハルト)

「やだね、真樹この前給料日だったんだろ?」


「人の金で食うアイスほどうめーもんはねぇーの!」


「なんだそりゃ」

遥斗はくしゃっと笑うと俺の頭を乱暴に撫でる

「うわっ!やめろ、髪ボサホザになんじゃん!」

「だって、真樹の髪柔らかくてサラサラしてるからクセになんだよ」

俺の髪は少し金髪がかってる
別に染めてないけどじいちゃんがフランスかどっかの人らしい、クオーター?だっけか?

「ふーん、そんな良いのか?自分じゃわかんねぇ、それより、飯くわなきゃ時間無くなっちまう」

まだ自分が昼食を食べてないことに気づき急いで購買で買ったホットドックを咥え込む

俺がホットドックを食っていると遥斗は目を見開いていて驚いているような表情だった、少し顔も赤い

「ひゃに、はふと(なに、遥斗)」


「...真樹「キーンコーンカーンコーン」

「やっふぇ!」

ホットドックを喉に押し込め急いで屋上を出る
階段を駆け下りそこの曲がり角の先に教室がある

「うわっ!」

曲がり角を曲がろうとした瞬間体がなにかに弾き飛ばされた

「っー、いってて...あ!」

というか...

俺ぶつかった?!!

しかもー

「ほう、俺にぶつかってくるとは貴様、いい度胸だな」

ぶつかったはずみで落ちたらしい黒ふちの眼鏡をかけ直し、冷たい笑みを浮かべる


この人...生徒会長じゃねぇかぁぁ

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