恋色流星群


白い花びらの雪を散らした桜の木は、あっという間に葉桜にかわって。

二の腕を放り出してお客様をお見送りに行けば、まだまだ寒かったけれど。
日に日に去っていく冬の気配が、嬉しかった。




チョコとは、あれからメールを何度かやり取り。

『いま美容院。雑誌にチョコ載ってる(*^^*)』

「ありがと!近いうち会い行きます!」


どんなに遅くなってもちゃんと返ってくる返事に、らしいなぁと笑ってしまう。
話したそうだったことは、私からは聞かない。

私はただのホステスで。
彼の友達と言えるほど、うぬぼれてはいけない。





航大からは、写真のみのメール。
私は返事を、返したり返さなかったり。

彼らが心地よいと思えるほどの距離をうまく続ける。
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