「あったー‼︎見てみて、七海ちゃん‼︎」

「あ、えっと…はい」

隣に来てと促す絢音さん。

あたしは戸惑いながらも絢音さんの隣へと足を進めた。

「あっ‼︎若い〜‼︎」

目に飛び込んできたその写真に思わず漏れた一言。

「でしょー‼︎この頃は響も隼人もすごい素直だったのに。今じゃね〜」

「なんだよ、何が言いたいの?」

「別に〜」

アルバムの写真に釘付けになるあたしの耳に届いた響さんと絢音さんのそんなやり取り。

思わず、クスリと笑ってしまった。

「制服姿新鮮ですね‼︎あ、これは野球のユニフォーム姿?え?副社長と響さんって野球部だったんですか⁉︎」

「意外よねー‼︎そうなのよ。隼人がピッチャーで響がキャッチャーしてて。ちなみにあたしがマネージャーしてたの」

「そうだったんですね」

そう答えるあたしの瞳が1枚の写真に釘付けになった。

それは副社長と絢音さんが楽しげに寄り添いながらピースサインしている写真。

あたしの心がズキンと痛むのを感じた。

その写真があたしに思い知らせてくる。

副社長と絢音さんが昔、付き合っていたって事。

だけどそんな動揺を悟られたくなくて必死に平静を装うあたしがそこにいたりする。

「それにしても絢音さんも響さんも副社長もみんな昔から綺麗だしカッコいいですねー。美男美女だぁ〜」

こんなあたしにもちっぽけなプライドってもんがあるらしい事を知った次の瞬間。

「何見て盛り上がってんだよ?」

後方から届いた1つの声と同時に見ていたアルバムからパラパラと床に落ちた数枚の写真。

あたしはそれらを拾いながら声があった方を振り向いた。

この作品のキーワード
トリップ  秘密  御曹司  オフィスラブ  イケメン  秘書  ラーメン  結婚