私に恋してくれますか?
トオルくんが部屋をノックして1万円貸してくれた。

とりあえず、駅前のロータリーの横にある5階建て小さな商業ビルに入る。
1階がスーパーでその上よく見るファストファッションの店や、ドラッグストアが入っていた。
ここで生活用品は揃いそうだ。

2枚ずつ下着と靴下を買い、
トラベル用のシャンプーや化粧品を買う。
タオルとバスタオルも2枚づつ買うと、もう、千円くらいしか残ってない。
けっこう、お金ってすぐなくなる。って実感する。

1人暮らしってどれくらいお金が掛かるんだろう。
見当もつかなくてため息が出る。

いつか、
いや、そのうち1人で暮らしてみたい。

1人暮らしが出来たら、一人前って言えるだろう。

お父様もきっと認めてくれる。

結婚相手も自分で決められるかもしれない。

そう、思って少しワクワクした。


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