俺様上司に、永遠の愛を誓え

2


ーーレストランを出て、夜遅い街を歩いた。


足の早い部長の後を少し小走りになりながら、追いかけていると、


「…言えよ。俺の歩くのが早いなら…」


不意に立ち止まって、

腕の中に手を引き込まれて、腕を組むようなかっこうになった。


「…ちゃんと甘えろって、言っただろ」


「うん……」

と、部長の腕に両手でしがみつく。


すると、急にまた部長が歩くのをやめて、

「……さっきの話だが、俺は……」

道の端で向き合わされた。


「……俺は、……おまえだけが、本当の俺を見ていてくれれば、いいと思っている……」


言って、両肩をつかまれて、じっと目を覗き込まれた。



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