哭く花
決断
先生と2人、車を降りて見上げると、

そこには見上げても足りないくらいの高さの

病院が立ちはだかっていた。

目がくらむ。

周りには救急車のサイレンが響いていて、

重苦しい空気が流れていた。

きっとさっきの雨で、流された人達が運ばれてる。

お母さんも、お父さんも、弟も。

「、っ」

涙がこぼれそうになる。

背中には暖かい、掌が触れていた。
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