哭く花
父娘
そう私が心を決めると、

事は速く動き始めた。

お父さんお母さん、弟の葬儀の準備、

川によって流された自宅を見つけ、荷物を取りに行ったりもした。

そして私は、

先生の家に住むことになった。

先生は私を美岬と呼ぶようになり、

私は、先生の無理をさせたくない、という理由から、そのまま先生と呼ぶことにした。

私達は、徐々に、本当に少しずつ、二人で前に進み、家族になろうとしていた。


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