★★★★★
洗練された文章と展開、短い夏の記録。
豊かな言葉選びに、かっちりしすぎない細やかな文章。そしてゆらりゆらりと読者を引き込む展開。
全部がすとんと入ってきて、読了後はまるで、恒と渡と同じ夏を駆け抜けたようなそんな気分でした。

また、学生から大人までというスタ文のテーマにあまりにもぴったりで、学生の方は辞書を引きながらでも読みたくなるだろうし、大人の方は携帯小説にたまに感じることがあるかもしれない物足りなさもこの作品では全く感じられないだろうな、と。


恒が渡を日向に連れて行くたび、私も恒とともに渡の心に触れられたような気がして嬉しくなり。そしてその反面、彼の運命を思うと心が痛くてなりませんでした。
でも、最後にあふれたのはさみしくて苦しい涙なんかではなく、優しくてあたたかい涙。

深空を愛し、そして恒の親友であった渡のことを、私もきっとずっと忘れられないと思います。
春瀬るき
16/10/01 15:49

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