チャット恋愛注意報!!(新)
3 フジヤマ


………

……




その後、レンタカーの手続きを終えたフジヤマがコンビニへとやって来た。

正確には、車を運転してやって来た、だ。



「お待たせー。 あっ、飲み物買ってくれたの? てか、俺の好きなスポーツドリンク覚えてたんだ?」

「うん、この青いラベルのスポーツドリンクが好きって豪語してたからねっ。 あ、お茶もあるよっ」

「おぉー、サンキュー」



車から降りてきたフジヤマは、私を見て楽しそうに笑った。

その笑顔は、普段と全然変わらないように見える。

……でも、変わらないように見せてるだけ…かも?



「んじゃ、行きますかー」

「安全運転でね?」

「任せとけっ」



ニシシッと笑ったあと、フジヤマは運転席へと乗り込んだ。

そして私は、助手席へ。



「いいね、かなりデートっぽいじゃん」

「え、そう?」

「迷わず助手席に来るあたり、彼氏彼女な感じだろー?」


「んー……よくわかんない。 私、基本助手席に座りたい人だから」



お父さんが運転する車に乗る時は、いつも助手席だ。

ていうか多分、後ろの席に座ったら酔う。



「なんかさ、後ろの席だと視界が狭まるでしょ? だから結構酔っちゃうんだよね。 バスとかだったらなんとか我慢するけど」

「なるほど、納得っ。 まぁでも助手席に来てくれてよかったよ。 後ろの席に座られたら、ビミョーに喋りづらいしなっ」



フジヤマはそう言って笑ったあと、スポーツドリンクを一口飲んだ。


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