半妖の子
美弥姫現る
「・・・・・・」


ゴン。


奈苗の頭を刀で叩いた音。


「いっ・・・たー」


「敵から目を離してどうする」


「す・・・すみません・・・」


はー。


まぁ今回は仕方ないかな。


「・・・奈苗2人を守って」


「え?姫様は?」


「私はアイツを倒す」


「それなら俺らも!」


「だめ。あれはそう簡単には勝てる相手じゃない。下手に手を出したら死ぬよ」


「っ!」


「いいね?」


「・・・・・・」


「分かりました。では1つ聞いてもいいですか姫様」


「何?」


「あれは一体何者何ですか?」


「あれはアリティマフィアの幹部、間中中也」


「マフィアの・・・幹部!?」


「・・・・・・私のこと覚えていたのですね姫」


「当然。だけどおかしいね。先ほどお前はアシュラと名乗った。どういうこと?」


「今の私はアシュラです。今や中也とは呼ばれないですね・・・姫様。この地を我らにお譲りください。そしてこちらに戻ってきて下さい」


「・・・戻る?」


「・・・それは出来ない」


「断ると言うのですか?」


無言で頷く。


「分かっているのですか?我々に逆らうことがどういう事か・・・」


「どうなるってんだよ!?」


「聞いてみたいものですね・・・」


「我ら闇を牛耳る組織、イアリティマフィア。我々に逆らって生き残った者などいないのですよ!!」


「・・・知ってる」


「そう・・・あなたは一番良く知っているはずです・・・イアリティマフィアの元幹部、可愛・・・美弥姫様」


「元・・・幹部・・・?」


< 10 / 17 >

この作品をシェア

pagetop