箱庭センチメンタル




———————



ふと、思った。


ここに入ってから、どれくらいの時が過ぎたのだろうか。



1日、2日、3日、それ以上。


時計がないから正確な時間は分からないけれど、日に2回運ばれる食事の回数で、ある程度の日時は割り出せる。



数えようかとも思ったけれど、煩わしさから放り出す。


そもそもそれは意味のない行為だ。


ここに来てからの日時までは割り出せても、解放される見当が全く付いていないのだから。



とはいえ、分かったところで何をするわけでもない。


余剰を遠く思いながら、訪れるのを待つのみだ。


それに、これでは足掻いたところで転機は見込めない。



ぎゅ、と揃えた両手を握り締める。


胸の奥を締め付けられるような感覚。


当然、ただの錯覚。


< 55 / 134 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop