TUG of WAR ～恋のつな引き～

最終試合

それから1週間後、瀬名先生は学校に復帰した。

別れたのにこうして毎日学校で会うのって、胸が締め付けられる。

あの日の事を思い出してしまいそうになる。


舞には別れた翌日に話したが、
察してなのかあまり詳しい事は聞かないでくれた。



「以上でHRは終わりです。今日の日直……新沼、日誌取りに来て。」



黒板を見ると、確かに私の名前が書かれていた。

気まずいったらありゃしない。

私は目を合わせないように下を向いたまま、
日誌を受け取った。

今回は日誌を書き忘れまいと思い、1限が終わった後に日誌を書こうと開く。



「ん？」



私のページに既に付箋が貼られている。
ペリッと剥がして付箋の文字を見ると、『ファイト！』と書いてあった。

名前は書いてなかったが、好きな人の書く文字はすぐに分かってしまう。