溺愛されてもわからない!
お泊り会


家に帰ったら
もうすでに一夜が居た。
早っ。

すっかりくつろいだ雰囲気。
白いデザインTシャツとグレーのボーダーが入った
ちょっとモコッとしているカーディガン。
ハーフパンツもカーディガンとおそろ
王子様顔の一夜はゆるカワな部屋着も似合ってしまう。

制服のブレザーも似合ってるもんね。
顔が良ければ
なんでも似合うのか。

「おかえりー」
台所からスッと出て来て
帰って来た私にハグ。

おいっ!

「ハグ禁止!」

モモンガ!
月夜が貸してくれたモモンガ怪獣持ってこなきゃ!

必死で一夜の胸から離れると
一夜は笑って「今日は田中のタンシチューでいい?夕食に間に合うようにサラダ作るから」って言ってくれた。

「サラダぐらいは私が作るよ」

「僕も慣れてるから大丈夫。着替えておいで」

サラッと言われてしまった。
月夜の面倒を見ながら
ご飯とか作ってたのかな。

「一夜」

「何?あ、椿さんのエプロン借りようかな」

「いいよ。あのさ……」

「ん?」

お母さんのエプロンを手にして
私を優しく見る一夜。

その
たまに見せる優しい表情にためらってしまう私。

ズルいよ
彼女が沢山いる
遊び人で嫌なヤツキャラで通してよ。

優しくて繊細で淋しがり屋キャラなら、私も非情になりずらいんだから。







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