新・鉢植右から3番目


 人生の暗闇といえる月日を過ごしていて、それからちょっとした契機は訪れたのだ。母親が出席した高校の同窓会で、元親友に出会い、そこのやはりあぶれていてまだ独身の息子と自分のどうしようもない娘を「引っ付けてしまおう作戦」を開始したのだ。

 なんつー迷惑な話だ。迷惑よね、それってねえ!?子供には自由、いやいや、人権はないのか?!とその時は心の底から悩み、考えたりした。

 両母いわく、神様のお告げだったらしい。

 当事者である私達、つまり、私、旧姓・兼田都と、夫とされた人、漆原大地は呆れた。ただし鬼のように火を吐きまくる母親に言い返すことも難しかったので、とにかく会うことにして──────────最初の再会(言葉がおかしいのは判ってる、だけど、小学校から高校まで同じ学校だった同級生なのだ)のとき、彼が、提案を出してきたのだ。

 親の言う通りに結婚して、同居人になろうと。

 首を捻りたくなるのも判る、結婚するなら同居人って、当たり前でしょうが!ってあれでしょ?でも違ったのだ。やつが言ったのは、その通りの言葉。同居人、だった。

 一緒に住む。家事、経済的には折半、エッチはなし。不都合が生じたり、嫌になれば契約解除(つまり離婚)をする。悩んだけれど結局私はその申し出を受け入れ、それを半年ほど続けたあとで、母親たちに微妙かつ迷惑なお告げをした神様は、私か、両家の母親を不憫に思ったらしい。何と、二人をひっつけて下さったのだ!

 ぱんぱかぱーん!


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