別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
交代でシャワーを浴びて、身支度をしてから一緒に昼ごはんを作った。
ストックしている食材で、トーストとハムエッグとシンプルポテトサラダ。
コーヒーも入れて、ちょっと優雅な週末の一時だ。
奏人とのことも上手くいきそうだし、幸せいっぱいな気分。
奏人を見ると、彼もゆったり寛いでいる様子。
たまには、こんな風にのんびするのもいいかも。
「そう言えば、家のほうは大丈夫なの?」
奏人は今は社長宅で暮らしているはず。
昨夜は予定外にうちに泊まることになったし、連絡している暇はなかったように思う。
無断外泊しちゃって大丈夫なのかな?
少し心配したけど、奏人は不思議そうな顔をする。
「家? 何でだ?」
「社長が心配するんじゃない? 前に生活態度のことをうるさく言われるって言ってなかった?」
「以前口煩かったのは、俺が実家の仕事に関わっていたからだよ。今は正式にさくら堂に入社して仕事してるのを知っているから何も言わない」
「そうなんだ。無断外泊OKなの?」
「いい年した男が数日外泊したくらいで騒がないだろ?」
それもそうか。
と言う事は奏人は今は、結構自由に暮らしてるんだ。