辛 恋
⑨変化

大翔···side

松山からの提案で
会社をまるこど
引き受けてくれる会社をさがした。

中々、見つからずに焦っていた。
専務の矢嶋さんも一緒に探してくれた。

そんなとき
連れの松山から
離婚が成立したのと
海外の企業に、お前の会社に
興味を持っている会社がある。
そちらに頼んでみたら
どうだ?と言ってくれた。

アメリカのヒルズグループだ。
申し分ないと言うより
そんな大手に興味を持たれるなんて
驚いたが、連絡をとり
アボを取り付けた。

ヒルズグループの総帥と
会うことになった。
ヒルズ・ルーク氏だ。
(心の伯父さんとも知らずに。)

ルーク氏は、俺の条件を全て
飲んでくれた。

その代わりに
なぜ、売り出すのか
話して欲しいと
言われた。

俺は、恥じも捨て
洗いざらい、正直に話をした。

だが、会社の従業員やその家族を
巻き添えにできないこと
専務の矢嶋さんは、
素晴らしい人材であることを
話すと
「貴方は、今後どうするのですか?」
と、訊ねられたから
「いちから、やり直します。」
と、言うと
「なら、私の会社で働いてみないか」
と、言われた。
俺は、
「喜んで」
と、すぐさま受けた。

一度、日本に帰国して
矢嶋さんに話して
ルーク氏と契約をして
身の回りを整理し
母親の施設に十年分の支払いをして
中々来れないと思うからと
お願いをして
良の連絡先を話した。

母は、俺のことすら
あまり、記憶がないが
「母さん、しばらくこれないだ。
ごめんな。」
と、言うと
「私は、大丈夫よ。」
と、言ってくれた。

俺は、良に心宛の手紙を渡して
母の事を頼んだ。
良は、
「心ちゃんときちんと話した方がいい」
と、言ったが、
「俺は弱い人間だ。
心に会えば離したくなくなる
これ以上、俺の身勝手に
巻き込みたくないから
黙って行く」
と、言った。

良の事だから、俺の居場所は、
言わないだろうけど。

俺は、アメリカに直ちに飛んだ。

ルーク氏は、俺の住まいまで
決めてくれて
俺は、恩返しの為にも
必死に働いた。
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