Drinking Dance
新しい恋愛の始め方
星崎さんが石原さんと別れて、数日が経った。

「今日も終わったー」

ビルを後にして駅へと向かおうとしたら、
「森脇さん」

星崎さんに声をかけられた。

「あっ、星崎さん…」

恋愛指南が終わったため、私たちの呼び方も元に戻ってしまった。

仕事が終わったら2人で待ちあわせて恋愛指南を始めると言うこともなくなってしまった。

本当に呆気ない終わり方だ。

「駅まで一緒に帰りましょうか?」

そう言った星崎さんに、
「いいですよ」

私は首を縦に振ってうなずいた。
< 132 / 141 >

この作品をシェア

pagetop