上司な同期は激甘サンタ
木崎君の口から出るメニューが全部私の好物なのは偶然なんだろうか?


ポカンとした顔の私を見て、木崎君は少し赤くなった。

「ごめん。なんか俺浮かれてるな。」


私はブンブンと顔を横になって振って、そんな事ないと言ったけれど、呟くような声しか出なかった。


木崎君が浮かれてるのは人事異動が希望通りにいったから。私に来て欲しいのは私のスキルを評価してくれてるから。


期待しないように、舞い上がらないように。


自分の心を戒めながら食べたクリームコロッケは少ししょっぱい味がした。
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