僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。


目の前にはたくさんの星空が浮かんでいて。
特に気になるのは、三つの月が浮かんでいることだった。

同時に、俺が今仰向けになって倒れていることも悟った。

ああ、死後の世界ってこんな感じで、結構きれいなんだな…なんて思っていたときだった。



「あ、目を覚ましたみたい」



ぴしゃん、と水のはねる音がした。
その方向に目をやると、俺は自分の目を一瞬疑った。

そこには小さな水たまりがあって。
…そう、それこそ雨上がりの道路によくできるあの水たまり。

そんな水たまりの中に、人がいた。

…いや、もう、人なのかどうかすらも…俺には判断しようがなくて。

けど少し冷静になって、仮にもここが死後の世界だとすればこういう奴らも存在しているのかと思ったら勝手に納得した。

…だから、そんなに驚いた表情はしてなかったつもりだったけど。


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